LINEMO(ラインモ)は小学生・中学生・高校生でも契約できるのでしょうか?契約方法やフィルタリングなどの子供用の機能制限についても解説しています。
目次
大学生以下は本人名義で契約できない
残念ながら、ラインモは未成年者は本人名義で契約することができません。
未成年とは民法で定められている成人年齢(2022年4月1日から18歳になった)である18歳未満のことです。
そこで
- 18歳、19歳、20歳以上は契約可能
- 17歳、16歳、15歳、14歳、13歳以下は契約不可能
となりました。
つまり通常の大学生に当たる年齢から、本人名義で契約することができます。
小学生・中学生・高校生は親名義で契約
それでは高校生以下は契約できないのでしょうか?
実は、契約はできないものの使わせることは可能です。
それは、契約者を父親や母親など親権者にして、子供を使用者として登録することで可能になります。
①使用者の登録・親権者同意書が必要
まず未成年者は勝手に契約することはできません。使用者としての登録と親権者同意書の提出が必要になります。
②本人確認は親と子が行う
本人確認は、契約者(親)と使用者(子)の両方が必要になります。そのためには親子でそれぞれ本人確認書類のアップロードが必要になります。
LINEMOが対応している本人確認書類の一覧
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- 健康保険証(国保以外) + 補助書類
- 国民健康保険証 + 補助書類
- パスポート(2020年2月4日以降に申請)+補助書類
- 旧型パスポート(2020年2月3日以前に申請)
- 住民基本台帳カード + 補助書類
- 身体障がい者手帳
- 療育手帳
- 精神障がい者手帳
③親名義のクレジットカード・銀行口座が必要
最後に契約者である親名義のクレジットカード、または親名義の銀行口座の登録が必要になります。他人名義のものでは不可なので注意が必要です。
成人後に名義変更ができる
このようにラインモでは子供もSIMを使うことができますが、成人したとき本人名義にして自分自身で支払い方法を登録したくなることもあるでしょう。
その場合、LINEMOは名義変更(譲渡)が認められているので、親→子供へ回線を譲渡し子供本人名義に直すことが可能です。
格安SIM他社では名義変更は不可能な所が多いので、その点はLINEMOのメリットであるといえます。
詳細は→公式サイト
未成年でも本人名義で契約できるSIM
子供でも本人名義で契約できるSIM回線会社もあります。
povo2.0(13歳以上)
au(KDDI運営)の回線を使っている「povo2.0」は13歳以上で本人名義での契約が可能です。povo2.0は支払い方法がクレジットカードだけなのですが、未成年者が契約する時に限り、家族名義(親のカード)を使ってもよいとなっています。
詳しくは→povo2.0の解説ページへ
ワイモバイル(12歳以上)
またソフトバンクが運営している「ワイモバイル(Y!mobile)」は12歳以上で子供本人名義で契約することができます。ただしオンラインでは申し込めず、ショップのみでの対応となります。
ワイモバイルも支払い方法に、口座振替とクレジットカードの両方が利用可能になっています。
LINEMOは子供にも最適
ラインモは子供にも最適なSIMです。その理由は何なのでしょうか?
LINEMOは990円で契約できる(3GB)
まずラインモは月額990円から契約することができます。プランは以下の2つです。
ミニプラン(3GB) | 月額990円 |
---|---|
スマホプラン(20GB) | 月額2,728円 |
ソフトバンクなどの大手キャリアは4,000円以上などスマホ代が高額になりがちですが、LINEMOならかなり安く契約できます。
最初は3GBのプランを契約しておき、子供が大きくなり、オンライン授業などでデータが大量に必要になったら、20GBまで使えるスマホプランに変更するなど、プラン変更は手数料無料で簡単に行えます。
電話が使える音声通話SIM
子供に持たせるSIM回線は、電話ができるSIMであることが必須です。というのは急病になったとき、災害時、いざとなったときに緊急通報ができる必要があるからです。
普段の連絡はライン(LINE)がメインで電話など使わないことが多いと思いますが、だからといってデータ専用SIMなどを持たせておくと、緊急時が心配です。
LINEMOは音声通話SIMなので緊急通報が可能です。
LINEがギガフリー(カウントフリー)
画像出典:Wikipedia
塾の帰りや習い事の送迎など、子供と頻繁にLINEで連絡を取ることが予想されます。ライン通話で話す機会も多いと思いますが、データ消費が気になります。
ラインモはLineトーク、ライン通話、ビデオ通話がギガフリー(カウントフリー)でいくら使ってもデータ残量を消費しません。
そのため、データ容量を気にすること無く連絡を取り合うことができます。
フィルタリングや時間制限できる
画像出典:Linemo公式サイト
子供がスマホでネットを閲覧するとき、見せたくないコンテンツを制限したり、使える時間を制限したい場合もあるでしょう。
未成年者がスマホでネットを閲覧するとき、フィルタリングが義務づけられています。
ラインモでもフィルタリングサービスに対応しており、iPhoneでは「あんしんフィルター」、Android端末では「ファミリーリンク」というアプリで制限をすることができます。
複数回線契約でも手数料なし
LINEMOは同一名義で最大5回線まで契約できます。子供が複数いる場合や、親もLINEMOを使いたい場合など、5回線までなら人数分契約できます。
2回線目以降を契約する時も、契約事務手数料(他社では3,300円が相場)が無料です。そのため契約月も基本料金と使った分だけの通話代を払えばよいので、金銭的負担が少ないです。
エリア・速度はソフトバンクと同じ
LINEMOはソフトバンクの回線をそのまま使っているので、繋がるエリアはソフトバンクと全く同じで、通信速度もソフトバンク回線自体が混み合わない限り、速度低下は見られません。
格安SIMもたくさんありますが、お昼頃など混雑すると速度が落ちてしまうデメリットがあります。ラインモならそのような心配はありません。
縛りや違約金がない
LINEMOは契約年の縛り(2年縛り、1年縛り)がありません。そのため違約金・解約金等もかかりません。万一回線に満足できず他社に乗り換えたい場合も、番号そのままで乗り換えるMNP転出料はかかりません。
具体的な制限機能
あんしんフィルター(iPhone)
画像出典:Linemo公式サイト
未成年者が使うiPhone、iPadでは「あんしんフィルター」を付ける必要があります。無料で使えますが、申し込みが必要です。
あんしんフィルターは以下のような機能を備えています。
- フィルタリング(強度4種類)
- 利用時間の管理
- ウェブ閲覧履歴の確認
またあんしんフィルターに申し込むと「ウェブ安心サービス」に自動加入されます。
詳細は→公式サイト
ファミリーリンク(Android)
画像出典:Google Play
未成年者が使うAndroid端末では「ファミリーリンク」を付ける必要があります。無料で使えますが、申し込みが必要です。
ファミリーリンクは以下のような機能を備えています。
- アクセス可能なウェブ・アプリの管理
- 利用時間の制限
- 位置情報の確認
またファミリーリンクに申し込むと「ウェブ安心サービス」に自動加入されます。
詳細は→公式サイト
LINEMOの申し込み方法
18歳未満の場合(親が契約)
必要なものは以下の通りです。
- 保護者の本人確認書類
- 子供の本人確認書類
- 保護者名義のクレジットカード・銀行口座
申し込みの大まかな手順は以下の通りです。
- 本人確認書類・スマホ端末を用意する
- 公式サイトから申し込む
- 本人確認・審査を待つ
- SIMが発送される
- SIMが届く
- 子供のスマホにSIMを挿す
- APN設定・プロファイルのインストールを行う
- フィルタリングアプリを入れる
- 保護者のスマホで遠隔操作できるように設定
親権者同意書(法定代理人同意書)は→こちらからダウンロードできます。
スマホ端末はラインモ(ソフトバンク回線)で動作確認済みのものを用意しましょう。またSIMロックの解除が必要です。(ワイモバイル・ソフトバンクもSIMロック解除が必要です。)
本人確認・審査が済むとSIMカードが宅急便で発送されます。(日時指定はできません)
スマホのAPN設定(データ通信が行えるようにするための設定)を行います。Android端末であれば「設定」→「モバイルネットワーク」→「モバイルデータ通信」→「アクセスポイント名(APN)」以下のように入力します。
名前 | LINEMO |
---|---|
APN | plus.acs.jp |
ユーザ名 | lm |
パスワード | lm |
MCC | 440 |
MNC | 20 |
認証タイプ | CHAP |
APNタイプ | default,mms,supl,hipri |
iOSではiOSとキャリア設定のアップデートが必要です。Wi-Fiをオンにした状態で、iPhone・iPadの設定項目から設定します。この設定でうまくいかなかった場合は、構成プロファイルのダウンロード・インストールが必要です。
18歳以上の場合(子が契約)
通常通りの契約となります。
必要なものは以下の通りです。
- 本人の本人確認書類
- 本人名義のクレジットカード・銀行口座
申し込みの大まかな手順は以下の通りです。
- 本人確認書類・スマホ端末を用意する
- 公式サイトから申し込む
- 本人確認・審査を待つ
- SIMが発送される
- SIMが届く
- 本人のスマホにSIMを挿す
- APN設定・プロファイルのインストールを行う
詳細は未成年者の申し込みと同じ手順です。(1つ前の項目を参照ください)
子供用のスマホの入手
LINEMOでは端末のセット販売は行っていません。またキッズ携帯や子供専用の端末の販売もありません。そこで自分で子供用のスマホ端末を入手する必要があります。
端末の入手には以下のような方法が考えられます。
- 親のスマホなどのお古を使う
- 家電量販店やネット通販でSIMフリーの端末を購入する
- メルカリ、ヤフオクなどフリマアプリで中古端末を購入する
利用可能端末かの確認
ラインモでスマホを使うにあたっては、若干の注意点があります。
SIMロックを解除する
ラインモはソフトバンク回線なので、ドコモやau、ソフトバンク、ワイモバイルのスマホ端末を使う場合はSIMロックの解除が必要です。(ワイモバイル・ソフトバンクで購入した端末は自動でSIMロック解除の手続きが行われますので、申し込みは不要です。)
電波(対応バンド)をチェックする
LINEMOの使っている電波の種類(ソフトバンク)に合っている対応バンドのスマホを用意する必要があります。SIMロックがないSIMフリー端末の場合も、この対応バンドが一致しないと使えませんので、購入時に確認が必要です。
※iPhone、iPadの場合は、ドコモ・auで販売されたものでも全キャリアのバンドに一致しているので、SIMロック解除のみで使うことができます。(iPhone 6s以降全て)
※Android端末の場合、ソフトバンク・ワイモバイルの端末は対応バンドがしっかり一致しているので、相性問題は起こりません。ドコモ・auの端末は対応バンドをチェックする必要があります。
ちなみにソフトバンクの対応バンドは以下のようになっています。
4G回線(LTE) | |
---|---|
Band 1 (2.1GHz) | 主要バンドで必須 |
Band 3 (1.7~1.8GHz) | 必須ではない |
Band 8 (900MHz) | プラチナバンドで必須 |
Band 11 (1.5GHz) | 必須ではない |
Band 28 (700MHz) | 必須ではない |
Band 42 (3.5GHz) | 必須ではない |
通話の対応 | |
VoLTE | 音声通話のため必須 |
5G通信の対応 | |
n77 | 5G通信をするなら必須 |
n257 | 現時点では必須ではない |
※赤は必須バンド(必須バンドに対応していれば問題無く使える)
公式サイトの動作確認済み端末でチェックする
スマホの相性をチェックするのは、一般の方では難易度が高いです。そのため公式サイトに載っている「動作確認済み端末」リストに載っているかどうかで判断すると簡単で確実です。
ラインモでの動作確認済み端末リストは以下のページにあります。
ラインモの子供用としてのSIM利用のまとめ
- 18歳未満は本人名義で契約できない
- 18歳、19歳、20歳以上は本人名義で契約できる
- 小学生・中学生・高校生は親が契約すれば使える
- 後に回線を名義変更することも可能
- ラインモは料金面・安全面から子供用のSIMにも最適
- 口座振替できるからクレジットカードが無くても大丈夫
LINEMOは月990円で持たせられ、大手携帯電話会社(ソフトバンク)などよりかなり安く契約することができます。またフィルタリングは必須となっており、iPhone・Android共にウェブ閲覧内容や時間の制限が可能で、子供にも最適なSIMです。
また子供との連絡はLINEを使うことが多いと思いますが、LINEはギガフリー(カウントフリー)なのでLINE通話やLINEトークなどデータ残量を気にせず、使うことができます。
また、子供が成人した場合契約者を本人にしたい場合もありますが、ラインモは名義変更に対応しているのでそれも可能です。
子供用の場合、緊急時など考えると、しっかり繋がり通信ができるSIMでないと心配です。LINEMOはソフトバンクがつながるエリアが繋がり、また格安SIM特有の混雑時の速度低下もみられません。
ぜひこの機会に子供用のSIM回線として、検討していただければと思います。